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書評『持続可能な社会をめざす0歳からの保育』

環境教育・持続可能性な開発のための教育というと小学生の学習課題だと考える方が多い中、著者は0歳から行うことが重要だと主張している。その根拠となっているのは著者が取り組んできた10年にわたる登美丘西こども園での実践研究である。この詳細な記録こそがこの著作の重要なポイントとなる。園長・主任の協力があったとはいえ、他の保育者の意識を変えて園全体の取り組みへと広がっていく過程が、その苦労と共に明らかにされている。その結果、保育者の取り組みにも変化が生まれ、何よりも毎日の生活の中で子どもたちが変わり、保護者さえもが変化していくことが分かる。ここにこそ著者が知識ではなく行動の変化を起こすため、環境教育や持続可能性のための教育は0歳児からの取り組みが重要であるとの主張がある。実践研究のエビデンスとはこのような活動であると研究者は襟を正して読んで欲しい好著である。なおかつ実践家にとっては大変分かり易い手引き書となっている点にも注目である。

 (聖徳大学 神谷明宏)

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タイトル 持続可能な社会をめざす0歳からの保育 環境教育に取り組む実践研究のあゆみ

著者  井上美智子,登美丘西こども園

価格  2,200円(税別)

出版社 北大路書房 

ISBN   978-4762831225

発行年 2020年9月24日

サイズ(書籍の大きさ) 25.7 × 18.2×2 cm/156p

リンクURL http://www.kitaohji.com/books/3122_5.html